スペイン語は流暢に話さなくてもいい?

更新日:1月31日

スペイン語学習者の方は、誰もが流暢に話せるようになることを目指していると思います。スペイン語学校を運営する立場からも、生徒の皆様にはそのお手伝いをさせていただいています。

ところが、それが必ずしも絶対目標ではないかもしれないと思わされる瞬間がありました。


私は以前、米国の異文化コンサルタント会社のメキシコ代表を務めていたのですが、その任務を引き受ける時、米国の本社から研修費用はもつので話し方教室をメキシコで探して受講するように言われました。(きっと私の話し方がなっていないと思われたのでしょう。)

メキシコの話し方教室だったので、もちろん講義は全てスペイン語。私だけ外向人なのでハンディを克服すべく、できるだけ流暢に話すことを心がけました。

しかし、意外にも講師に次のようなことを言われたのです。

「君は外国人だから、メキシコ人と同じレベルでスペイン語を話すよりも、むしろたどたどしく感情を込めて話した方が聴衆にインパクトを与えることができるかもしれない」

ちょっとしたパラダイム転換でした。

なるほど。そもそも言葉はコミュニケーションの手段。外国人が完璧すぎるスペイン語を話すよりも、自分の言葉を相手に響かせるのにたどたどしい方が効果的ならそれでもいいのではないか。

スペイン語の場合、発音は日本語と似ているので日本人が発音するスペイン語がネイティブに理解してもらえないということはほとんどありません。英語やフランス語を母語とする話者の発音よりも発音はずっとはっきりしていて聞きとってもらいやすいのです。なので単語を組み立てることができれば通じます。

もちろん流暢なスペイン語を話した方がカッコいいし、会社や団体を代表してスピーチをする時は、あまりみっともないスペイン語を話していては、イメージ低下につながるということもありましょう。

しかし、社内でのコミュニケーションなどでは、やたらにスペイン語が流暢な日本人の言葉よりも、多少たどたどしくても考え方のしっかりした人の言葉の方が重みがあるということはよくあります。

以上から、スペイン語を流暢に話すことを目指すのをやめていいという結論になるかというと、もちろんそんなことはなく、通常の場面ではうまく話した方がいいことは明らかです。

ただ、相手の心に響かせるとためのテクニックとして、たどたどしく話すというのはありなのではないかと思いました。


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