何でも起こりうる −ビジネス IN メキシコ −

最終更新: 11月17日

メキシコという国を一言で言い表せと言われたらあなたなら何と答えますか?

わたしなら、何でもありの国。

日本人の発想から外れたことがこの国ではよく起こります。いいことも悪いことも。

ビジネスにおいて多くの日系企業は程度の差こそあれサプライズを経験しているはずです。わたしが直接携わった案件だけでも相当数あるので、実際の数は計り知れません。ネガティブなケースは表沙汰にはなりません。日本で名だたる企業が海外でいとも簡単にだまされてしまうなどとはカッコ悪くて言えません。

メキシコでの経験が長い日系企業であれば過去の経験から大きな失敗はしにくい体制が構築されています。しかし進出間もない企業は本当に注意が必要です。

具体的な例を紹介したいのですが、日系企業については何かと差し障りがあるので、メキシコの会社で実際に起こったことを紹介します。

モンテレイに本拠を置く財閥系のある製造会社が日本の同業の企業から技術支援を受けていたときのこと。日本から定期的に支援チームが送られてきていました。わたしは毎回そのチームのコーディネーター兼通訳として参加。

その会社ではインクを大量に消費していましたが、支援チームのリーダーがインクのデータに不自然なことがあることを発見。その不自然は一定の間隔をもって繰り返されていました。調べていくと、どうもインクの購入責任者が怪しいということになり、徹底的な裏付け調査を行ったところ決定的な証拠が浮かんできました。

その責任者はインク業者と結託して購入していないインクを購入したことにし、差額は自分のふところに。購入金額と消費量が合うわけがありません。

即刻クビ。

不正を暴かれたその犯人は相当な恨みをもったはず。それまで定期的に得ていた不正な大金と給料が一度に消えてしまっただから。

ひとまずその日の仕事を終え、日本人チームと一緒に宿泊先の当時の日航ホテル(現Hyatt)へ向う途中、思わぬ事件が − チームを乗せて運転していた私の車のガラスが割られ、チームのリーダーが出血。何が起こったのか!?

車の流れが早い環状線上だったので、その場ですぐに車はとめられず脇道に入ったところで駐車し止血を試みました。どうもリーダーをめがけてモノ(石?)が投げられたようだったのです。銃弾でなくてよかった。。。

翌日、会社で前日に起こったことを説明。車の修理費は会社の負担に。

そのときその会社の工場長がコッソリ教えてくれました。メキシコではそんな不正は珍しくない、業者の側からもいろいろしかけてくると。インク業者であればインクの缶の中にコインをしのばせ、その業者のインクが他社にくらべていいと作業員に証言させたりする等々。

日系の自動車メーカーに勤めていた経験もあるその工場長は、日本人のあなたたちには想像もできないような手口が沢山あるとこぼしていました。

本当に何でもありの国です。 日本人であるわたしがそう感じるのは、日本という国ではすべてに同調圧力が働いていて想定外のことが起こりにくい体質ができあがっているからかもしれません。

メキシコでビジネスを行うのなら何でも起こりうるということを意識しておくと何かの時に助けとなるでしょう。



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