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広瀬明久

ビジネススペイン語 #2  自己紹介 家族について語る

更新日:2022年1月30日

スペイン語圏の人は、家族をとても大切にします。自己紹介の時も家族に関心が向けられ、家族のことを話すことによって、親近感が一気に高まります。


そこで今回は、家族を紹介する表現をご紹介します。


まず、自分自身が独身かどうかを伝えましょう。


独身の場合:

男性は Soy soltero. ソイ ソルテーロ

女性は Soy soltera. ソイ ソルテーラ


結婚している場合:

男性は soy casado. ソイ カサード

女性は soy casada. ソイ カサーダ


と言います。


ラテン系の人は、男性も女性も異性に対して積極的です。独身かどうかということは、彼ら、彼女らにとって、とても関心のあることです。結婚していると宣言しても、その結婚で幸せなのか?などと聞かれたりすることもあります。たとえ相手が既婚者でも、相手に近づくチャンスは0%でないと思っているわけです。


さて、スペイン語圏では社会の単位はカップルで、社交イベントには夫婦で出席するのが一般的です。「私達夫婦は仲がいいですよ、ちゃんと夫婦でいます」というアピールを兼ねているようなところもあります。よって、家族を伴って赴任される場合は、他意がない限り、夫婦単位で行動することが望ましいと言えます。



家族を紹介する場合

Tengo 〜 テンゴ〜  

が使えます。


息子さんが1人いるときは

Tengo un hijo. テンゴ ウン イホ


2人のときは

Tengo 2 hijos. テンゴ ドス イホス

と言います。


日本にいる家族を紹介する場合、

両親がいるときは

Tengo padres en Japón. テンゴ パドレス エン ハポン

(両親が日本にいます)


とすればOKです。


家族のメンバー(miembros de familia ミエンブロス デファミリア)については、以下をおさえておけば十分でしょう。


esposo エスポソ(夫)

esposa エスポサ(妻)

abuelo アブエロ(祖父)

abuela アブエラ(祖母)

hermano エルマーノ(兄弟)

hermana エルマーナ(姉妹)

nieto ニエト (孫・男)

nieta ニエタ(孫・女)

tío ティオ(おじ)

tía ティア(おば)

sobrino ソブリーノ( 甥)

sobina ソブリーナ(姪)

primo プリモ いとこ(男)

prima プリマ いとこ(女)

yerno ジェルノ(娘婿)

nuera ヌエラ(息子の妻) 


スペイン語圏では、家族(familia)というと、同居していなくても近い親族は含みます。

また、兄弟姉妹はどちらが上でどちらが下か特にを言いません。はっきりさせたいときは


hermano mayor エルマーノ マヨール(兄)

hermano menor エルマーノ メノール(弟)

hermana mayor エルマーナ マヨール(姉)

hermana menor エルマーナ メノール(妹)


と言います。


ところで、単身赴任はスペイン語圏の人たちにとってはありえない選択です。配偶者がいるのに単身で赴任するということは、「夫婦間に何か問題がある」と受け止められかねません。誤解されないように、単身赴任は日本では(賛否両論あるものの)一般に認められている形態であり、珍しくないのだということを説明しておくとよいでしょう。


会話例

Carlos: ¡Bienvenido a México!

Ichiro: Muchas gracias.

Carlos: ¿Viene con su familia?

Ichiro: No, no vengo con mi familia. Vengo solo.

Carlos: ¿Es soltero?

Ichiro: No. Soy casado, pero mi esposa está en Japón. Tiene que cuidar a sus padres.

Carlos: Ya veo. ¿Tiene hijos?

Ichiro: Sí, tengo un hijo y una hija.

Carlos: ¿No extraña a su familia?

Ichiro: Claro que sí, por eso hablo con ellos por Skype casi todos los días. Le comento

que trabajar en el lugar enviado sin compañía de la familia es algo aceptado y

común en Japón.


カルロス: メキシコにようこそ!

一郎: ありがとう。

カルロス: ご家族と来られたのですか?

一郎: いや、家族とではありません。単身で来ました。

カルロス: 独身ですか?

一郎: 結婚しています。でも妻は日本です。

両親を介護しなければならないのです。

カルロス: そうなんですか。息子さんはいますか。

一郎: はい、息子1人と娘1人がいます。

カルロス 家族は恋しくないですか。

一郎: もちろんです。だからスカイプでほとんど毎日家族と話しています。

家族と離れて任地で単身で働くことは、日本ではある程度認知されていて

普通なのですよ。


ところで、冒頭の例文では独身の場合も既婚の場合もser動詞が使われていますが、既婚の場合はestar動詞が使われることもよくあります。


例えば

Estoy casado con Susana. エストイ カサードコン スサーナ

(私はスサーナと結婚しています)


スペイン語には英語のbe動詞に相当するものがふたつあり、ser動詞とestar動詞がそれらにあたります。ser動詞は本来備わっていて変化しない性質表す時に用いられるのに対し、estar動詞は、一時的な状態を表すときに用いられるということを考えると、結婚は変化しうる一時的な状態ととらえられている、とみることもできます。


誰と結婚しているかではなく、単に独身か既婚という戸籍上の身分ははっきりさせる時などはser動詞を使い、冒頭の例文のように言うのが正しいです。

(ただし、実際の会話ではestar動詞も使われています。)


スペイン語圏では、家族の絆は強い一方、夫婦であっても男女間の関係は流動的とも言えます。したがって家族の話題になった場合、あまりデリケートなことには立ち入らないのがルールです。


いずれにせよ、家族の話題は心の壁を取り外してくれ、親近感が湧き、親密度が一気に高まります。問題のない範囲で活用しましょう。


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