ビジネススペイン語 #2 自己紹介 家族について語る
最終更新: 1月9日
スペイン語圏の人は家族をとても大切します。自己紹介の時も家族に関心が向けられ家族のことを話すことによって一気に親近感が高まります。
今回は家族を紹介する表現を紹介します。
まず、自分自身独身かどうかはっきりさせましょう。
独身の場合
男性はSoy soltero. ソイ ソルテーロ
女性はSoy soltera. ソイ ソルテーラ
結婚している場合
男性はsoy casado. ソイ カサード
女性はsoy casada. ソイ カサーダ
と言います。
ラテン系の人は男性も女性も異性にとても積極的です。独身かどうかということは彼ら、彼女らにとても関心のあることです。結婚していていると宣言しても、その結婚で幸せなのか?などと聞かれたりすることもあります。結婚していても相手に近づくチャンスは0%でないと思っているわけです。
さて、スペイン語圏では社会の単位はカップルで、社交行事には夫婦で出席するが普通です。「私達夫婦は仲がいいです、ちゃんと夫婦でいます」というアピールも兼ねているようなところもあります。よって家族を伴って赴任される場合は、他意がない限り夫婦単位で行動することが望ましいと言えます。

家族を紹介する場合
Tengo 〜 テンゴ〜
が使えます。
息子さんが1人いるときは
Tengo un hijo. テンゴウン イホ
2人のときは
Tengo 2 hijos. テンゴ ドス イホス
と言います。
日本にいる家族を紹介する場合
両親がいるときは
Tengo padres en Japón. テンゴ パドレス エン ハポン
両親が日本にいます。
とすればOKです。
家族のメンバー(miembros de familia ミエンブロス デ ファミリア)については以下をおさえておけば十分でしょう。
esposo エスポソ 夫
esposa エスポサ 妻
abuelo アブエロ 祖父
abuela アブエラ 祖母
hermano エルマーノ 兄弟
hermana エルマーナ 姉妹
nieto ニエト 孫(男)
nieta ニエタ 孫(女)
tío ティオ おじ
tía ティア おば
sobrino ソブリーノ 甥
sobina ソブリーナ 姪
primo プリモ いとこ(男)
prima プリマ いとこ(女)
yerno ジェルノ 娘婿
nuera ヌエラ 息子の妻
スペイン語圏では家族familiaというと、同居していなくても近い親族は含みます。また兄弟姉妹はどちらが上で、どちらが下か特にを言いません。はっきりさせたいときは
hermano mayor エルマーノ マヨール 兄
hermano menor エルマーノ メノール 弟
hermana mayor エルマーナ マヨール 姉
hermana menor エルマーナ メノール 妹
と言います。
ところで単身赴任はスペイン語圏の人たちにとってはありえない選択です。配偶者がいるのに単身で赴任するということは、夫婦間に何か問題があえると考えらてしまいかねません。誤解がないように単身赴任は日本では(賛否両論あるものの)一般に認められている形態で珍しくないのだということを説明しておくとよいでしょう。
会話例
Carlos: ¡Bienvenido a México!
Ichiro: Muchas gracias.
Carlos: ¿Viene con su familia?
Ichiro: No, no vengo con mi familia. Vengo solo.
Carlos: ¿Es soltero?
Ichiro: No. Soy casado, pero mi esposa está en Japón. Tiene que cuidar a sus padres.
Carlos: Ya veo. ¿Tiene hijos?
Ichiro: Sí, tengo un hijo y una hija.
Carlos: ¿No extraña a su familia?
Ichiro: Claro que sí, por eso hablo con ellos por Skype casi todos los días. Le comento que trabajar en el lugar enviado sin compañía de la familia es algo aceptado y común en Japón.
カルロス: メキシコにようこそ!
一郎: ありがとう。
カルロス: ご家族と来られたのですか?
一郎: いや、家族とではありません。単身で来ました。
カルロス: 独身ですか?
一郎: 結婚しています。でも妻は日本です。両親を介護しなければならないのです。
カルロス: そうなんですか。息子さんはいますか。
一郎: はい、息子1人と娘1人がいます。
カルロス 家族は恋しくないですか。
一郎: もちろんです。だからスカイプでほとんど毎日家族と話しています。家族から離れて任地で単身で働くことは日本ではある程度認知されていて普通なのですよ。
ところで冒頭の例文では独身の場合も既婚の場合もser動詞が使われていますが、既婚の場合はestar動詞が使われることもよくあります。
例えば
Estoy casado con Susana. エストイ カサード コン スサーナ
私はスサーナと結婚しています。
スペイン語には英語のbe動詞に相当するものがふたつあり、ser動詞とestar動詞がそれらにあたります。ser動詞は本来備わっていて変化しない性質表す時に用いられるのに対し、estar動詞は一時的な状態を表すときに用いられるということを考えると、結婚は変化しうる一時的な状態ととらえられているとみることもできます。
誰と結婚しているかではなく、単に独身か既婚という戸籍上の身分ははっきりさせる時などはser動詞を使い、冒頭の例文のように言うのが正しいです。(ただし、実際の会話ではestar動詞も使われています。)
スペイン語圏では家族の絆は強い一方、夫婦であっても男女間の関係は流動的とも言えます。したがって家族の話題になった場合、あまりデリケートなことには立ち入らないのがルールです。
いずれにせよ家族の話題は心の壁を取り外してくれ、親近感が湧き、親密度が一気に高まります。問題のない範囲で活用しましょう。