前回は電話をかけて、話したい相手に取り次いでもらうための表現をご紹介しました。
今回は一歩進めて、相手が不在だった場合の伝言の残し方をみていきます。
「伝言」はスペイン語で
Recado レカード
と言います。
Mensaje メンサッヘ も伝言の意味で使われますが、その言葉の通りメッセージ性が強く、メモ書きできるような簡単のものは、recadoと言うのが一般的です。
Mensajeは次のような場合に用います。
Mensaje del Director General a todos los empleados
メンサッヘ デ ディレクトール ヘネラル ア トドス ロス エンプレアードス
(社長から全社員へのメッセージ)
※実際にはrecadoとmensajeは、それほど明確な区別がないまま使われています。
さて、伝言を残したい旨を伝えるには色々な言い方がありますが、とりあえず以下の表現で大丈夫です。
¿Puedo dejarle un recado? プエド デハルレ ウン レカード
(彼/彼女に 伝言を残してもよろしいでしょうか)
伝言を依頼する場合は
Dígale que 〜 ディガレ ケ 〜
(〜とお伝えください)
と言います。
例えば
Dígale que le llamó Ichiro Aoki, por favor.
ディガレ ケ レ ジャモ イチロー アオキ、ポル ファボール
(青木一郎から電話があったとお伝えください)
何かをお願いする時は、por favorを忘れないようにしましょう。
話したかった相手に電話をかけてもらうように依頼する場合
Dígale que me llame, por favor.
ディガレ ケ メ ジャメ、ポル ファボール
(私にお電話をくださるようお伝えください)
話したかった相手が何らかのアクションを起こすことを依頼する場合は、接続法が使われます。上記例文では llame(×llama)。
より丁寧な依頼をする場合は
¿Podría decirle que 〜? ポドリア デシルレ ケ〜
と言えば大丈夫です。
使い方は同じです。
例えば
¿Podría decirle que le envié un correo electrónico, por favor?
ポドリア デシルレ ケ レ エンビエ ウン コレオ エレクトロニコ、ポル ファボール
(メールを送ったとお伝えいただけないでしょうか)
上記例文では、話したかった相手に何らかのアクションを起こすことを依頼していないので直接法のenvié が使われています。
自分が後で電話をかけ直す旨を告げる場合
Le llamo más tarde. レ ジャモ マス タルデ
または
Le hablo más tarde. レ アブロ マス タルデ
(後で電話させていただきます)
と言えば大丈夫です。
前後しますが、「電話をかける」はスペイン語で
Llamar por teléfono ジャマール ポル テレフォノ
Hablar por teléfono アブラール ポル テレフォノ
どちらもよく使われますが、por teléfonoは省略されることが多いです。
では実際の会話をみてみましょう。
Aoki: Buenas tardes. Quisiera hablar con el Sr. Sato de Producción. Soy Aoki de SI Trading.
Secretaria: Buenas tardes. El Sr. Sato no está en su lugar.
Aoki: ¿Puedo dejarle un recado?
Secretaria: Claro que sí
Aoki: Por favor, dígale que me llame cuando vuelva.
Secretaría: Sí, como no.
Aoki: Muchas gracias.
Secretaria: A usted.
青木: こんにちは。生産部の佐藤さんと話をしたいのですが。
S Iトレーディングの青木と申します。
秘書: こんにちは。佐藤は席を外しています。
青木: 伝言を残してもよろしいでしょうか。
秘書: はい、どうぞ。
青木: 戻ってこられたら、私にお電話をくださるようお伝えください。
秘書: はい、承知しました。
青木: ありがとうございます。
秘書: こちらこそ
上記会話文を少し解説します。
No está en su lugar. ノー エスタ エン ス ルガール
その場所にいない → 席を外している。
Claro que sí. クラーロ ケ シ
Sí, ¿cómo no? シ、コモ ノ
いずれも「はい、もちろん」
Sí, por supuesto. シ、ポル スプエスト
Por supuesto que sí. ポル スプエスト ケ シ
などとも言います。
Por favor, dígale que me llame cuando vuelva.
ポル ファボール、ディガレ ケ メ ジャメ クアンド ブエルバ
(戻ってこられたら、私にお電話をくださるようお伝えいただけますか)
接続法が2回使われていることに注意。
llame: 話したかった相手がllamarというアクションを起こすことを依頼しているため、
接続法となります。
vuelva : 未来のことを述べるとき、接続詞cuando以下は接続法の動詞をとります。
A ustedはMuchas gracias a ustedの略。
(こちらこそ貴方にお礼を言います)
以上、電話で伝言を残したいときに使える表現をみてきました。
次回は電話を受けたときに役立つ表現をご紹介します。
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