ビジネススペイン語 #4 敬称

最終更新: 6日前

スペイン語圏では、さまざまなシーンでさまざま敬称が使われています。


まず、定番は以下の3つ。


Señor セニョール 男性 

Señora セニューラ  既婚の女性

Señorita ニョリータ  未婚の女性


省略形はそれぞれSr. Sra. Srta. (またはSrita.) となります。既婚、未婚を問わない英語のMissに相当する言葉は今のところスペイン語にはありません。


基本はこの3つですが、ラテンアメリカではLicenciado リセンシアード〜、Ingeniero インヘニエロ〜などといった敬称も使います。


名前を省略してLicenciado、Ingeniero と敬称だけで呼びかけることもあります。


これらはどういう意味かというとLicenciadoは大学を卒業した文系の学士、Ingenieroは大学を卒業した理系の技術者のことです。


女性であればそれぞれLicenciada リセンシアーダIngeniera インヘニエラ となります。


理系の場合はさらに細かく


男性 女性

Químico キミコ Química キミカ 

Físico フィシコ Física フィシカ

Biológo ビオロゴ Bióloga ビオロガ

Arquitecto アルキテクト  Arquitecta アルキテクタ


などと専門分野を敬称とすることもあります。


ちなみにDoctor ドクトールは博士号の所有者の敬称ですが、医者の意味でも使われます。


書くときにSr. Sra. Srta. 同様、よく省略形が使われます。

Licenciado/a → Lic.

Ingeniero/a → Ing.

Arquitecto/a → Arq.

Doctor/a → Dr.


敬称の使い方については日本と少し異なります。


上司でも親しい関係にあればファーストネーム、敬称なしで問題ありません。一方、フォーマルなシーンでは社外の人に同じ会社の人のことを言及する際、敬称を添えます。


あらたまった場面では自分に敬称をつけることもあります。そうしないと馴れ馴れしいと思われてしまうことさえあります。


よく日本語学習の初心者が「私はカルロスさんです」などと言ったりしますが、ここに理由があります。ただしスペイン本国では自分に敬称をつけることはないそうなのでこのような間違えはないでしょう。


敬称には苗字を添えるのが普通ですが、親しい関係にあるときはLicenciado/a, Ingeniero/aの後に名前を添えることもよくあります。



会話例

Carlos: Licenciado López, le presento al Licenciado Pérez.

López: Mucho gusto, Licenciado Pérez:

Pérez: El gusto es mío, Ingeniero López.

López: Licenciado, ¿podemos entrar en el tema en seguida?

Pérez: Claro que sí, ingeniero.


カルロス: ロペスさん。ペレスさんを紹介させていただきます。

ロペス: ペレスさん、はじめまして。

ペレス: こちらこそ、はじめまして。

ロペス: ペレスさん、早速ですが本題に入ってもよろしいですか。

ペレス: もちろんですとも、ロペスさん。


注)敬称には冠詞を添えますが、呼びかけの時はこの限りではありません。

El Sr. González es el dueño del club de golf. ゴンサレス氏はゴルフクラブのオーナーです。

Sr. González, ¿me permite un momento? ゴンサレスさん、ちょっとよろしいですか?


大学卒業資格を敬称として使うのに、やや違和感を感じられるかもしれませんが、ラテンアメリカでは肩書にこだわりを持つ人は少なくありません。現在では状況は変わってきていますが、大学に行く人の割合が今より少なく、卒業することが敬意の対象となっていた時代の名残と思われます。

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