メキシコ人社員 褒めて育てる?

最終更新: 11月17日


人を褒めて育てるべきか、叱って育てるべきか、これは大きなテーマで意見がわかれるところ。今回はメキシコ社員をどうように対処すると効果的か考えてみます。

メキシコに赴任して間もない日本人はメキシコ人を褒めすぎるとつけ上がるのではないかと考えている方が少ないくないと思います。私もそのような考えで長い間メキシコ人に接してきました。

しかし、結論から言うと褒めること中心でいったほうが良い結果がでます。

日本は子供を安易に褒めず、叱咤激励して育てる文化、一方欧米は子供の長所を積極的に褒めながら育てる文化。メキシコも欧米式で、ときに子供を甘やかしているのではないかと思われるほど褒めます。したがってメキシコ人は正面切って叱られることにはあまり慣れていません。

日系企業に働くメキシコ人からはよく「日本人からフィードバックはないが、ミスした時にはすぐに指摘される。一方、良い仕事をした時にねぎらいの言葉がない」といった声が聞かれます。日本人からは叱られてばかりで褒られることがないと感じています。

日本の会社ではちゃんとやって当たり前、そして当たり前のことは褒めない。メキシコではちょっとしたことでも褒めます。

例えば遅刻しないで出勤した社員にpremio de puntualidad(直訳すると時間遵守賞)を与える会社は少なくありません。遅刻しないのが当たり前で、それに対して賞を与えるのはいかがなものかと日本人は考えます。

しかし当地では遅刻に罰則を与えるより、ポジティブな面に着目して賞を与えることの方が、結果的にうまくいくことを経営者は知っています。

私もかつては運営する学校の講師を減点方式で管理していましたが、今はできるだけ褒めるようにしています。その方が本当にうまくいくのです。褒めてつけ上がるというようなことはありません。

もちろん、よくないことをした時にははっきり指摘しなければなりませんが、その時でもネガティブフィードバックとともにポジティブフィードバックをすることが重要です。ネガティブだけでは逆効果です。

そしてネガティブなことを指摘する際の注意点としては、人前で行わず一対一で行うということ。メキシコ人は面子を潰されることを非常に嫌います。

中国語からきている面子mianziという概念はどの文化にも存在し、その重要度は異なりますがメキシコにおいては極めて重要です。メキシコ人の面子を潰すと一生恨まれることになるかもしれません。

メキシコでは(と言うかおそらく世界の大部分で)、叱るより褒めた方が断然うまくいきます。叱咤中心で許されているのは日本くらいかもしれません。その日本でも最近ではパワハラという言葉が生まれ、時代は変わってきています。

褒めるのにコストはかからず、褒める側も褒められる側も損はありません。褒めないという理由はありません。



関連ブログ 感情的信頼 メキシコ人と関係を築くには

© 2018 by Sociedad Intercultural, S.C.