メキシコ人のビジネスモラル

最終更新: 9月16日

弊社ではメキシコで日系の会社のビジネスマンを対象にスペイン語の語学研修サービスを提供させていただいていますが、受講生が所属する会社の会計の窓口が日本人の場合、支払いで問題が起こることはまずありません。


ところが何らかの理由で会計の窓口がメキシコ人に変わった途端に支払いの遅れが生じることが頻繁にあります。


私はメキシコで事業を始めて20年以上経つので、メキシコの商習慣、メキシコ人のビジネスモラルに驚くことは少なくなりましたが、人間の初期設定が日本でなされている身にとって、頭でわかっても心理的な抵抗を感じることがまだまだあります。


同じ会社なのにメキシコ人に変わるとなぜ支払いが遅れるのか?単なる怠慢か?それもあるかもしれません。長らく明確な答えがわからなかったのですが、ある有名な法律事務所のメキシコ人弁護士のセミナーを聞いて納得しました。


メキシコでは支払いを遅らせることは、自社内のキャッシュフローを助けるとともに、相手を動揺させて交渉を有利にもっていくためのひとつの戦術であるというのです。


メキシコのすべての会社がこのような戦術をもっているわけではないと思いますが、このような考え方が、社会一般にある程度容認されているということは、信用が大切であると教えられてきた日本人にとっては驚きです。


人を信用しないことを前提に社会システムが作られているこの国にあって、このような状況は大きな社会コストとなっていると感じるのはメキシコ人も同様のようです。しかし自分らの手では改善しようとしてもなかなかできないといったところが現状です。


私たち外国人が批判しても状況を変えることは困難です。このようなコストは異国で経済活動を行う私たちにとって払わざるを得ない間接税のようなものと考えた方が良さそうです。

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